いよいよ作詞における最後の話になってきた。
いかに作詞する上でテーマを作るか。
テーマを作るって、
思いついた題材を取り上げて、
それを膨らましていくくらいのイメージを持っていたけど、
全然違っていて、
もっと深いことだった。
テーマとは、人間の本質を描くこと。
人間という生き物は、
昔から根源的なことは変わっていない。
変わっているのは周りの環境や状況なだけで。
だから人の物語を作るには、
その本質を取り上げていくことが必要になる。
人間を知るということは、
歴史、宗教、哲学を学ぶ必要があって、
この中でおすすめの本も出てきます。
他の人のことは分かりようがない。
もちろん想像するとかはできるけど。
じゃあ自分の持ってる本質をどう出していくか。
それは、自分が抱えている心の闇を暴いていくこと。
人に言われて腹が立ったことの裏側を覗いていく。
なぜ腹が立ったのか、
なぜを5回繰り返していくと、
そこに自分のコンプレックスや、
本性が潜んでいる。
そいつを引き摺り出してくる。
それがテーマだ。
自分をさらけ出すためには、
自分自身が弱いこと、
矛盾を抱えた存在であることを認めなくちゃいけない。
そこから出されたテーマは、
きっと普遍的だし、
他の人が共感できることもあるんだろう。
作詞のテクニックというよりも、
アート・芸術みたいなものの
本質の考え方だと思う。
今回読んだ「作詞少女」は、
ストーリー仕立てで読みやすい上に、
物事の本質をつきながらも、
主人公2人の関係に感動した。